結膜炎
- ウイルス性結膜炎（はやり目）
- ウイルスが原因です。激しい充血と目やに、痛み、涙が出るなどの症状があります。他人にうつさないように、手はきれいに洗う、目を触らない、タオルは家族と別にする、幼稚園・学校や仕事は休むなどの対策が必要です。抗生剤やステロイドの点眼で治療します。特にアデノウィルス性結膜炎(はやり目、プール熱)は注意が必要です。他のウィルス性結膜炎とは違い、炎症が強くでるためにステロイド剤も強めの物を使用します。それでも角膜障害や、後に角膜混濁が後遺症として残る場合があります。なるべく角膜障害や角膜混濁を残さないようにするには強めのステロイド剤をしっかりと使って頂く必要がありますが、それでも角膜混濁は残る場合があります。
- 細菌性結膜炎
- ぶどう球菌などの細菌が原因です。抗生剤の点眼で治療します。
- アレルギー性結膜炎
- 花粉やハウスダスト、ペットの毛、コンタクトレンズの汚れ等が原因です。抗アレルギー剤、ステロイドの点眼等で治療します。
- アトピー性角結膜炎
- アトピー性皮膚炎に合併して起こる慢性角結膜炎です。目のかゆみ、充血、目やにといった症状や治療はほぼアレルギー性結膜炎と同様ですが、角膜にも炎症をおこしたり、白内障や緑内障、網膜はく離を合併して重度の視力低下をおこすことがありますので、要注意です。
- 乾性角結膜炎
- 乾燥が原因でおこる結膜、角結膜の障害です。人工涙液やヒアルロン酸の点眼治療、点眼のみでは改善しないときは涙点プラグの挿入を行う場合もあります。
- 春季カタル
- 上眼瞼結膜に乳頭状の炎症や、角膜と結膜の境界に強い増殖性の炎症が起こる重症のアレルギー性結膜疾患です。抗アレルギー薬は殆ど効かず、強めのステロイド剤か、更に強めの免疫抑制剤を使用、または併用します。更に重症になると角膜にシールド潰瘍と呼ばれる状態になる場合があり、こうなると痛くて目が開けられなくなったり視力障害が残ったりする場合があるので早めの治療が重要です。
その他、外来の異物や紫外線等によっても結膜炎はおこります。
